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CO2DDS-炭酸ガスの話-

炭酸ガスの生理作用

炭酸泉が医療に活用されているヨーロッパ、特にドイツでは、炭酸ガスに関する研究が日本より盛んです。 これまでにいろいろな研究結果が論文として報告されており、炭酸ガスの作用(炭酸泉に入浴して得られる作用) として確実なものがまとめられています。そのうち、主なものを下に示します。 ただし、これらが炭酸ガスの直接的な作用なのか、炭酸ガスが刺激になってこれらの作用が現れるのかは、不明な部分があるようです。

これらの作用(他にもまだ知られていない炭酸ガスの作用があるかも知れません)により、スキンケアに対して炭酸ガスの経皮吸収が効果を示すと考えられます。では具体的に各々の作用とスキンケア効果の関係をみてゆきましょう。

[ 1 ] 血管拡張作用

血管拡張により皮膚の血流が改善されれば当然、皮膚細胞の新陳代謝が活性化され、大雑把にいうと肌が元気になります。きれいな肌というのは、元気な肌でなければなりませんから、炭酸ガスによって肌がきれいになる理由の一つがこの作用によって説明されます。

[ 2 ] 抗炎症作用

ニキビや肌荒れは炎症を伴いますから、炎症が抑えられることによって肌の状態が改善されます。ニキビは炭酸ガスで直接治せるとは考えにくいのですが、炎症を抑えることによって、 自己治癒力を助けることになります。

[ 3 ] 血液流動性改善作用

皮膚に張り巡らされた毛細血管に血液(赤血球)が行き渡り、細胞に酸素が運ばれるためには、血液流動性がよくなければなりません。いわゆる、「サラサラの血液」にする作用が皮膚から吸収された炭酸ガスにあります。ただし、炭酸ガスパック剤では皮膚の一部にしか炭酸ガスを吸収させないので、このような効果は得られにくいと思われます。

[ 4 ] 酸素解離曲線の右方シフト作用(Bohr効果)

一般の方には訳の分からない世界に入ってしまったと思いますが、これが炭酸ガスのスキンケア作用で一番大事だと思われます。
細胞が必要とする酸素は赤血球のヘモグロビンが運んでいますが、酸素が放出されやすい環境条件として、「温度が高い」「炭酸ガス濃度が高い」「pHが低い(酸性に傾いている)」の三つがあげられます。これらのいずれかの条件により、ヘモグロビンの酸素の離しやすさを示したグラフである酸素解離曲線が右の方にシフト(移動)します。すなわち、ヘモグロビンが普段よりも酸素を離しやすくなり、細胞が普段より多くの酸素を受け取るようになります。酸素がたくさんあれば、それだけ細胞の新陳代謝が活発になり、自己再生力も高まるわけですから、肌荒れや老化防止(もしかしたら若返り)などの効果が期待でき、傷の治りもよくなります。炭酸ガスは皮膚から血管に容易に到達し、血液に溶け込んで、ヘモグロビンが普段より多くの酸素を細胞に与えるように働きます。
炭酸ガスの作用は他にもいろいろありますが、ドイツでの研究によるとこれらの作用が得られる炭酸泉の炭酸ガス濃度は400ppmとなっています。泡の出る入浴剤でよく知られている人工炭酸泉の研究によると60ppmでも血流増加作用があるということですが、できるだけ濃度が高い方が当然効果が強力です。

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